プロフィール大学卒業後、原子力発電所で水質検査の仕事を2年間し、転職して環境検査(水質検査、アスベスト調査など)の会社で9年間働き、技術を管理する課長になりました。その後、アスベスト検査専門の会社として起業しました。
最初の年は会社の運営に思った以上にお金がかかり、つぶれるかもしれないと思いました。その時は「つぶれても家を売れば借金はなんとか返せるかな?」と考えながら、なんとか仕事をこなしていきました。2年目から利益が出始めて、仕事も順調に増えていきました。3年目、4年目も順調に売上が増えていきました。
会社に勤めていた頃は、幸せとは何なのか分からず、家族を犠牲にして会社のために精一杯働いていました。起業してからは、お金はないけど時間がある状態で、ゆっくり家族と過ごすことができ、本当の幸せとは何か考えることができました。お金がなくても幸せな気分になれることがよく分かりました。
人生の幸福度の指標は、お金が多いことではなく、【どれだけ笑えたか】だと考えています。お金があれば笑える可能性は高くなりますが、必須条件ではありませんでした。 今では、自分の周囲の人たちが笑っていれば、自分も笑っていられる可能性が高いことが分かりました。 起業したての頃は借金が多く、仕事が少なかったので、飛び込みの営業をよくしました。ある時は、『石綿作業主任者』という資格試験の会場がお客様の塊だと思えて、試験会場に潜り込み、会社のチラシを講義講習の資料のように配布したこともあります。もちろん普通の飛び込み営業もたくさん行いました。それで少しは仕事が入りましたが、とても借金を返しながら家族を養えません。自分の貯金を使い果たしました。
妻の貯金も使い果たしました。 最後は子供の貯金もすべて使い切りました。友達の結婚式の2次会も飲み会も、すべて断りました。 でも幸運にも、ギリギリのところで大きな仕事が入ってきて、なんとかお金が回り始めました。 その後、自分でホームページを作りました。最初は注文なんて入るはずもなく、本屋に行ってマーケティングの本を買い込んで、毎日勉強してはホームページに反映させていきました。するとある時、ネット経由で電話があり、ものすごく嬉しかったことを今でも覚えています。その後、少しずつネット経由の注文も増えていきました。
今もまだお金に余裕はないですが、先が少しずつ見えてきました。忙しさも程よく、家族と過ごす時間もあるので毎日が幸せです。お客様から感謝されることも多く、毎日充実しております。 起業して2年した頃、石川県の職員さんから連絡があり、ベンチャービジネスプランコンテストへ出場しないか?とのお誘いがありました。 前年から始まったコンテストで、テレビなどでも取り上げられていたので興味はありましたが、まさか自分が参加するとは考えたこともありませんでした。でも面白そうなので1次審査に応募しました。 すると1次審査を通過し、最終プレゼンの7人に選ばれました。プレゼン会場では、200人の観客と、10数社の銀行支店長、上場企業の社長を含む審査員 10名の前で発表しました。前日のリハーサルでは緊張でマイクがうまく使えず、私だけやり直しを行いました。当日、緊張の中で発表を行い、石川県知事より優秀起業家賞を頂きました。
現在、副賞である石川県からの経営支援を受けながら、営業を行っています。その後、コンテストのプレゼンを見た経済産業省の方から連絡を頂き、経済産業省も支援を行うとの連絡を頂きました。現在、経済産業省のHP内で弊社が紹介されています。 今後は、今の事業を成功させるとともに、今までお世話になった人や、私の周りにいる人を常に笑顔にできるようになりたいです。具体的な目標としては、起業 10年目までに20億円の売上を達成することと、みんなが楽しめる自社ビルを購入し、毎日楽しく笑顔の中で暮らすことです。
周囲の人が幸せになることはうれしいことですし、周りの人が笑っていれば、自分もずっと笑っていられる気がするからです。 代表者 大門忠司 経歴平成7年 平成18年 平成18年 平成19年 平成20年 平成21年
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